- 特集 -
災害に強いガイアートの道路づくりSPECIAL CONTENTS
ガイアートは災害時にも耐えうる強い道路づくりを行っています。
本特集では、ガイアートの技術をもってどのような対策を行い、実践しているかをご紹介いたします。
災害への備え
国土強靭化、強くしなやかな国へ...
中長期を見据えた次世代インフラ ガイアートの長寿命化対策
排水機能と防水機能を併せ持つフル・ファンクション・ペーブ、急速施工や部分交換にもフレキシブルに対応し、重交通にも耐えうる高強度PRC版、騒音振動対策だけではなく段差抑制にも効果のある延長床版システムプレキャスト工法・・・安心と安全、そして長く使う時代への提案です。
当社の考える長期供用性舗装としてのコンポジット舗装
ガイアートのコンポジット舗装
排水機能と防水機能を併せ持つFFPを表層とし、急速施工、部分交換にもフレキシブルに対応、重交通にも耐えうる高強度PRC版を組み合わせたコンポジット舗装。
新技術を用いたコンポジット舗装
従来のコンポジット舗装は...
表層または基層アスファルト混合物を用い、直下の層にコンクリート舗装を施した舗装です。
NETIS登録番号 KT-130010-V
フル・ファンクション・ペーブ
フル・ファンクション・ペーブ(多機能型排水性舗装)は、混合物一層で表面付近は排水機能、下部はSMA(砕石マスチック舗装)の防水性機能を持つ新しいポーラスファルトの舗装です。多機能に変えたことにより、通常のアスファルト舗装よりもLCCに貢献できます。
適材適所
- 排水性舗装路線の交差点部や幹線道路
- 寒冷地域の冬期路面対策が必要な幹線道路
- 坂道や曲線部、トンネル出入口などですべり抵抗性が求められる道路
- 橋面舗装の表層
排水機能と防水機能の二つの機能を持っています。
フル・ファンクション・ペーブ
防水層が水の浸透を遮断し、下部舗装の品質劣化を防ぎます。
排水性舗装
排水性舗装は雨水は基層上で排水されるので、基層の品質劣化が進行し、更に劣化が進むと路盤にまで影響が及ぶこととなります。
排水層のキメ深さにより、高いすべり抵抗値を有しています。事故対策にも効果的です。
高いすべり抵抗値が評価され、事故対策に採用されました。
FFP施工後1年を経過し、発生件数の減少につながりました。
排水層空隙と縦溝が凍結防止剤の残存率を高め、凍結抑制効果持続時間を大幅に改善します。
NETIS登録番号 CB-020006-V
道路用PRC版
空港・港湾で実績のある重荷重用の高強度PRC版の技術を道路用に改良し開発した舗装版です。急速施工、部分交換可能なプレキャスト舗装版です。
いままでのコンポジット舗装では、コンクリート打設のため全面規制が必須でした。
適材適所
- 重交通路線において頻繁に補修している箇所
- 全面交通規制が困難な主要道路交差点
- 供用開始しており、急速施工が要求されるトンネル内・高速出入口・アンダーパス等
適切な設計・施工を前提として、40年以上の耐荷性能を有しています。
道路用PRC版における鉄筋の疲労解析結果およびひび割れ幅の解析結果より、路床CBR3%、下層路盤厚15cm以上において、N7交通(旧D交通 )に対応できます。
※道路用PRC版開発にあたり、石川工業高専との共同で実物大実験を各種行い、道路用PRC版における疲労度設計法の適用性と耐荷性能を確認致しました。
コッター式継手の採用により部分交換が可能です。
コッター式継手の特長と効果
- 車線規制で段階施工が可能
- 部分的な取替が繰り返し可能
- 曲げモーメントとせん断力を伝達
可能圧密沈下や暗渠横断部などで不同沈下が想定される場合でも特殊な治具(オプション)を内蔵することによりリフトアップが可能です。
沈下対策システムの特長と効果
- 沈下対策が繰返し作業が可能
- 車線規制・短時間で作業が可能
- 軟弱地盤での採用も可能
路面下空洞化対策として
東日本大震災により路面変状が発生、変形箇所およびその周辺においての路面下空洞対策として高強度PRC版が採用されました。
段差抑制対策として
路体内にボックスカルバートがあり、不同沈下による段差箇所に対し長年にわたり舗装で摺付けする等の対応をしておりましたが、圧密沈下による横断ボックスカルバートへの悪影響を懸念し、抜本的な補修方法として軽量盛土工と組み合わせた道路用PRC版が採用されました。
落野目地区舗装修繕工事(山形県酒田市)
震災に強い道路づくりに役立つ技術
東日本大震災でわかった
延長床版(PRC版)の強さ
2011年(平成23年)3月11日14時46分18秒に発生したマグニチュード M9.0の日本国内観測史上最大規模の地震は我々が過去に施工した延長床版(RCプレキャスト版)にどのような被害をもたらしたか?
延長床版システムプレキャスト工法の効果として、騒音・振動を抑えることの他に、震災時の緊急輸送車両の通行帯確保を上げていたが、今回の調査を終えてみて想定外の大地震にも十分機能していたことが分かった。
(調査日:平成23年4月13、14日)
① 針生高架橋(福島県郡山市)
国道4号あさか野バイパス
H18.12、H21.4施工
② 鐙川橋あぶみかわばし
(宮城県亘理町)常陸自動車道
H17.11施工
③ 日野渡橋(宮城県登米市)
三陸自動車道
H21.3施工
延長床版施行箇所付近の橋梁やボックスカルバート前後の写真
今回の調査で、延長床版を設置している箇所の舗装が無補修なのに対し、付近の橋梁の橋台背面やボックスカルバート前後の埋め戻し部に発生する陥没補修箇所がとても多かったことからも、延長床版システムプレキャストの地震への強さがはじめて実証されたと言える。これからも起こり続ける地震を考えた場合、主要道路の橋には延長床版、またボックスカルバートのような延長床版を必要としないような箇所でも、高強度PRC研究会で進めている道路用PRC版等の設置で、同様の効果を期待できる。
私たちガイアートは、このような技術で震災に強い道路づくりの役に立てると考えます。